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2019年12月「にしん」

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2019年12月「にしん」

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今月のテーマは、「にしん」です。

大晦日に食べるものとして代表的な年越しそば。地域によって具材は様々ですが、有名なものの一つに、にしんが挙げられます。実はこのにしん、北海道を中心に古くから日本に定着している食材なのです。今回は、このにしんについて管理栄養士がお伝えします。

身欠きにしんの技術
にしんの産地は北日本、国内では主に北海道で獲れる魚です。かつての北海道ではにしん漁が一大産業であり、有名な北海道の民謡「ソーラン節」は、にしん漁の労働歌として生まれたものです。今現在は国内での漁獲量が減り、加工品はロシアやノルウェーなどからの輸入品が多くなっています。鮮魚は国内産のものがありますが、刺身などの生食では寄生虫に注意が必要です。
にしんは日持ちがしないため、冷蔵状態が悪い時代では、生の状態ではなく加工をして運搬をする必要がありました。そこで、えらや内臓を取り除き、背と腹に分けて乾燥させた、身欠きにしんが多く出回るようになります。古くは完全に乾燥させ、保存食としても重宝されたようです。この技術でにしんは全国に広まるようになり、北から離れた関西で、身欠きにしんを使ったにしんそばや、昆布で巻いて煮た昆布巻が名物となりました。

にしんの栄養
古くから親しまれているにしんですが、さんまやいわしと同じく、いわゆる青魚に分類される魚です。青魚は、魚の中でも栄養価が高く、生活習慣病予防としても意識的に取り入れたい魚です。
青魚に含まれる脂には、DHA・EPAが多く含まれます。これらは、血中の中性脂肪やコレステロール値の調節をサポートする働きがあるとされています。にしんをはじめとした青魚には、DHAとEPAのどちらも豊富に含まれているため、健康維持にぴったりな食材です。
さらに、にしんを乾燥させた身欠きにしんは、高たんぱく・低脂肪なたんぱく質源としておすすめです。風邪やインフルエンザが気になる冬の時期には、体温を上げるたんぱく質をしっかりとり、免疫力を上げることが重要ですので、にしんを取り入れてみるのも良いでしょう。

“春告魚“の卵
にしんは産卵のため、春に大群で沿岸部に押し寄せるため、“春告魚(はるつげうお)”というような粋な別名もあります。実は、別名が付けられ親しまれるほど、日本人にとってにしんは重要な魚なのです。
身欠きにしんだけでなく、私たち日本人は、にしんの卵も余すことなく取り入れています。春の産卵期、にしんが卵を昆布に産み付けたものを子持ち昆布、その卵巣自体をかずのことして、食しています。東北では、にしんを“かど”と呼ぶことがあり、かどの子、というところから、にしんの卵巣は“かずのこ”と呼ばれるようになったそうです。
また、子持ち昆布は、古くからの縁起物である昆布と、子孫繁栄の縁起物であるかずのこが合わさっているため、自然の産物でありながら、大変縁起が良い食べ物として重宝されています。子持ち昆布もかずのこも、おせち料理やめでたい場での食事には、欠かせない食材になっていますよね。

身から卵まで、日本人がしっかり味わっているにしん。年越しそばだけでなく、「おべんとね!っと」のお弁当でも取り入れてみてくださいね。

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