福利厚生と一口に表現しても、数多くの種類が存在しています。
企業様もどの福利厚生を導入すればいいか迷ってしまうでしょう。
求職者にとっては、企業選びの際の重要なポイントです。
また、従業員にとっては、従業員満足度、定着率に大きく影響してきます。
しかし、人気だからといって導入しても、実際は会社にそこまで浸透せず、活用されていないというケースもあります。
自社の課題点、福利厚生の正しい知識を身に付けた上で検討する必要があります。
そこで今回の記事では、人気の福利厚生を紹介すると共に、福利厚生を導入する際の注意点も解説します。
具体的にオススメの福利厚生サービスもご紹介致しますので、是非ご検討されてはいかがでしょうか。
求職者が応募企業を決めるときの要素にもなる福利厚生。
福利厚生を導入する目的の他、福利厚生のメリットとデメリットを解説します。
福利厚生を導入する目的は企業によって異なります。
少子高齢化などの影響で全体的に働き手不足のなかで、優秀な働き手を確保するために福利厚生を導入する企業も多くなりました。
また、従業員の働きやすさや状況を管理する目的で福利厚生を導入する企業もあります。
社員の健康状態の把握と管理がしたい、従業員の働くモチベーションを上げたい、仕事の成果以外で社員の情報収集がしたいというのも福利厚生導入の目的です。
福利厚生を導入すると、以下3つのメリットがあります。
福利厚生が整備されると、従業員の働きやすさややりがいにもつながります。
福利厚生を整備している企業に対して、従業員が「自分たちのことを考えてくれている」という愛社精神を持つきっかけになるからです。
その結果、従業員満足度やエンゲージメントが上昇し、従業員の定着率も上がります。
従業員の健康に関する福利厚生を整備しておくと、企業側は従業員の心身の状態をいち早く把握でき、必要な対応ができるようになります。
健康に関する福利厚生とは、健康診断や人間ドッグの費用補助、メンタルヘルス相談室などの設置などです。
従業員の心身状態に対して企業が必要なフォローができるため、体調不良による休職や退職を防ぎ、従業員の心身の健康に繋がります。
求職者から見て魅力的な福利厚生があれば、企業へ応募するきっかけとなる可能性が高いです。
また、企業独自のユニークな福利厚生を導入していれば、他社との差別化もはかれます。
福利厚生の導入によって、従業員ファーストの企業であるというPRにも繋がります。
福利厚生を導入する際には、メリットだけでなく以下3つのデメリットもあります。
福利厚生を導入すると、福利厚生に関する管理の手間や費用が増えます。
福利厚生の利用状況の管理は総務担当者への負担が大きくなるでしょう。
住宅手当や通勤手当などの福利厚生は、企業の利益から捻出するため費用もかかります。
近年では福利厚生のアウトソーシングも可能になりましたが、当然費用が発生します。
福利厚生を導入しても、利用されない場合は導入した手間や費用が無駄になります。
導入前には従業員のニーズを調査したうえで、利用される福利厚生を導入するのが重要です。
なお、従業員が多い企業の場合、正社員は福利厚生が利用できても、アルバイトや派遣社員は福利厚生が利用できない、ということがあります。
従業員間で差別ができてしまうので、福利厚生が利用できない従業員の満足度が下がってしまうリスクがあります。
できるだけ全ての従業員が平等に利用できる福利厚生を整備するのが重要です。
福利厚生は導入前の制度の検討などの準備段階から、管理工数が増えます。
管理工数が増えるとそれだけ必要となる管理コストも増えてしまいます。
福利厚生のアウトソーシングを利用するなど、自社従業員の管理工程を減らす努力が必要です。
せっかく福利厚生を導入しても、利用されなければ費用も準備も無駄になってしまいます。
また、魅力のある福利厚生でないと従業員満足度の上昇や求人応募者数の増加は見込めません。
これから福利厚生を導入する際に参照にしたい、人気のある福利厚生サービスを5つ紹介します。
家賃や住宅ローンなどの一部補助を手当という形で企業が支給する福利厚生です。
家賃や住宅ローンは、従業員にとって支払う期間が長い出費です。
その一部を企業が負担するため、長い期間恩恵が受けられる福利厚生として人気です。
社員が安い価格で食事をとれる福利厚生が食堂・昼食補助です。
格安でいろいろなメニューが注文できる社員食堂の設置が代表的です。
ただし、社員食堂を設置するのには設備費やスペースが必要なため、社員食堂に代わる福利厚生も増えてきました。
格安の仕出し弁当の注文や、お惣菜やコンビニにある商品をいつでも購入できる自動販売機の設置などがあります。
法律で定められた福利厚生である、法定福利のなかには有給休暇や育児休暇、産前産後休暇などがあります。
それ以外にも企業独自で設定している休暇制度が人気です。
リフレッシュを目的に従業員が幅広い理由で取得できるリフレッシュ休暇や、法定期間以外の育児休暇などが該当します。
法定福利では、従業員の健康診断を設けています。
一方で、健康診断では見つけられないほかの病気を発見できる人間ドッグなどを受けられる福利厚生もあります。
近年の健康意識の高まりから、人間ドッグなどの法定外の健康診断も人気です。
従業員が何かの資格を取るときの費用を負担、または独自の奨励金を支給する福利厚生制度です。
企業によっては、費用と奨励金両方を支給することもあります。
資格取得手当があることで従業員のモチベーションにつながる、企業側としては資格を取得した優秀な従業員を確保できると双方にメリットがある福利厚生です。
企業によってはユニークな福利厚生を導入しているところもあります。
企業のPRにも繋がる、ユニークな福利厚生の事例を紹介します。
スペインで導入されているシエスタ(昼寝)を導入した福利厚生です。
シエスタタイムは企業によって異なり、15~30分の昼寝を認めている制度もあれば、午後1時~4時をシエスタタイムとして、仮眠のほかスポーツジムで汗を流す、通院する、映画鑑賞をするなど自由に利用できる制度としている企業もあります。
なお、シエスタタイムを設けているところは、シエスタタイムに仕事をしてその分早めの退社も可能です。
株式会社ZOZOでは、「8時間勤務が当たり前」という従来の概念を取り払った「ろくじろう」という制度を導入しています。
短時間でも生産性を落とさずに効率よく仕事をした従業員は、16時に退社できます。
仕事の後の予定も立てやすく、嬉しい制度です。
従業員と役員の距離を近くするために設けられているのが、株式会社アカツキが導入している「役員ランチ」です。
従業員が月に1回、役員を指名してランチを設定できる制度です。
会社負担でランチが楽しめる他、役員と直接意見交換ができる機会として活用されています。
一般的に人気の福利厚生やユニークな福利厚生を取り入れても、自社の従業員のニーズには合わないかもしれません。
福利厚生制度を失敗しないで選ぶポイントを解説します。
福利厚生制度を選ぶには、まず社内での課題の洗い出しと、ニーズの分析と把握が必要になります。
年齢分布、男女比率、勤続年数、残業時間、平均年齢、結婚率、居住エリア分布等など、いろいろな角度から分析をして、社内の課題を洗いだしましょう。
例えば、男性社員が7割を占めていて、20~30代と比較的若い年齢の一人暮らしが多いことが分析できたとします。
その背景には、仕事が忙しく食生活が不規則になりがち、外食などに頼りがちな食生活になる、といった課題が見つかりました。
また、食事にかける食費も気になるポイントです。
この課題を解決するための福利厚生制度が、自社の従業員のニーズに合致したものになります。
従業員満足度、社員の定着率を検討されている企業様は、食事手当の一環として、「おべんとね!っと」を導入してみてはいかがでしょうか。
おべんとね!っとは、仕出し弁当を安価に、オフィスまで配達してくれるお弁当配達サービスです。
上記の課題を解決することができるポイントが2点あります。
1点目に、おべんとね!っとでは、提携したお弁当屋さんから、お弁当を選ぶことができます。
従業員の健康に気を遣って、栄養バランスの良い食事を取ることができます。
2点目に、安価で美味しいお弁当を食べることができるという点です。
初期費用・固定費はかからず、食事手当としてお弁当代の一部を会社が負担する事で、社員に200円から300円で健康的な食事提供することができます。
毎日食べる昼食だからこそ、気にかけたいポイントです。
また、社内でのコミュニケーションが増えれば、仕事効率の改善、社員が抱えている悩みも解決することができ、従業員満足度、社員の定着率も上がります。
福利厚生を導入すると、企業にとっては優秀な人材の確保や採用力のアップ、従業員にとっては働きやすさややりがいにつながり定着率がアップするなどのメリットがあります。
ただし、福利厚生にはいろいろな種類のものがあるため、自社の課題解決やニーズに合致したものを選ぶのが重要です。
とくに、働き方の多様化が進む中単に人気だからという理由で福利厚生を導入してしまうと、利用されないなどで無駄になってしまう可能性があります。
企業のニーズや課題に合わせた福利厚生を選ぶには管理や準備の工数もかかります。
福利厚生のコンサルティングサービスや、アウトソーシングサービスを利用するのも有効です。
福利厚生のサービスを利用するさいには、サービスの特徴や費用、利用可能人数や必要な手続きなどを確認し、自社へスムーズに導入できるものを選びましょう。
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